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フォイの雑記。

感受性のない僕がイスラム建築になぜ感動するのか?


こんばんは。

 

屋久杉を見ても、木梨憲武展に行っても感情がビクともしない私ですが、

イスラム圏の建造物だけには魅かれます。いつかこの目で見てみたい。

大学生のときには、そんな思いからトルコ旅行を企画していたら勝手に親にキャンセルされたこともあって(過去のエントリーに書いています)その願望は人一倍です。

 

ozaki1329.hatenablog.com

 

 

でも、なんでイスラム建築にだけ魅力を感じるのでしょうね。

そもそも人間が美しいと感じるメカニズムを文章で伝えることって難しいのかもしれませんが、気になったら調べる達なので、図書館でイスラム美術に関する本借りてきました。素人なりに読んで理由をまとめてみます。

 

理由1:イスラム幾何学ってのが優秀らしい

イスラム幾何学とは元々ギリシャ幾何学を発展させたものです。

イスラム幾何学の特殊性は中心からの距離と角度を基本とする極座標系の考え方と直行する2軸を基準とする直交座標系の考え方をミックスしたこと←??

もうちょっと読んでみると

曲座標系と直行座標系という2つの座標軸をミックスさせることがイスラム建築独特なもので、これにより幾何学的な模様を描いたりやドームや柱と柱を繋げるアーチが作れるらしい。これによって多面体をコンパスと定規で描けるようになった。

円から多面体へ。正面体の頂点を結ぶことで星形へ。星形をなんやかんやしてヒトデ型へ。ヒトデ型をあれこれして・・

そうやってできたのがこれです

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コンパスと定規という誰でも持ってるもので、見た人が息をのむような複雑で美しい模様が出来ると考えると素敵ですね。キャベツともやしと豚肉だけなのにめっちゃうまいやん的な。

 

理由2.具体的なイメージがしにくい?

イスラム教にて偶像崇拝は禁止と世界史の授業で習いました。建築を装飾する模様にも勿論適用され、神や聖なるものは描かれていません。また、この世に存在するものは神の創造物であるので、創造物の一つである人間が生き物を書くことはなく、結果、抽象化した模様を多用することになったそうな。

模様のモチーフは植物や抽象化したアラビア文字幾何学模様が使われている(※世俗建築は除くそうです)

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↑植物をモチーフとしたアラベスク(アラビアの)模様

 

もし抽象的なものではなく、人物が描かれていたらどう感じるだろうか?

僕はどれだけ美しく描かれてても、「かわいいなあ。彼女にしたい!」とか「この人顎が長っ」とか美しさを自分の陳腐な表現で置き換えてしまう。それが抽象的な模様であれば無駄な妄想をすっとばして美しさを脳でダイレクトに感じることが出来るんじゃなイカ

 

理由3 同じようで同じじゃない

模様でも建築でも反復することよって神秘性が生まれる。反復の中のゆらぎは、対称性、幾何学性という枠にはめ込まれたイスラム建築をかえって魅力的にする。コンピュータでつくった幾何学的な模様とは違いぬくもりのある模様となる。多様の段階と揺らぎを見ることで建築の見方が変わる。

「揺らぎ」が重要らしい。同じ模様が永遠と続いているように見えて、実は模様が少しづつ違っている。その揺らぎに人間は感動するようです。

 

モテるために整形する人はわざと左右を非対称にして「揺らぎ」を作ったり、マキタスポーツさんの著書の中に「長調は明るいイメージだが、長調だけのメロディには深みがない。短調を加えることで揺らぎが生まれ感動するメロディが生まれる」的なことが書かれていましたね。

 

その4:色が綺麗

 

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見ればわかりますね。何より色使いがいい。トルコ石の銅を原料に比較的低温で生成することができるため、13世紀から基本となったそうな。砂漠地帯での青色は、空の藍色は天国の象徴。

 

全然関係ないけど、インスタで流行ってたコバルトブルーの川と同じ色してる

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以上です。

今回は本をパラパラ読んでみただけですけど、もっと詳しい人に教えて欲しいですね。

自分で言うのもアレですが、2番目の理由は結構イケてる感じします。

はあ。見に行きたいなあ。